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蔵王中央高原
    
2004.7.5 標高約1,400mにある蔵王中央高原の1周コースを散策した。
沼を巡り、滝を訪ね、山頂をきわめるきわめて変化に富んだ、周3時間コース。
紹介する写真には全く人の姿がないが、この日は月曜日ということのせいか
コースで人に会うのは稀で10人もいなかったためである。
        蔵王山
その昔「不忘山(わすれずのやま)」とか「刈田嶺(かったみね)」「よね山」などと呼ばれていたが、
修経道ができてからは、「蔵王山」と称されるようになり、蔵王権現がまつられるようになった。
蔵王は、宮城蔵王と山形蔵王とに分れ、樹氷や蔵王温泉などは山形蔵王に属する。

     
この日は、曇りの予報が朝から快晴。
普通の人は温泉街から山頂までは、ロープウエーで行くという。
ただ歩き専門の私はこの日照りの中を帽子もかぶらず、歩いてしまった。
蔵王温泉街の北東端にある、
蔵王スカイケーブル上の台駅からゲレンデ沿いに
中央高原駅を目指して朝10時前に出発した。
駅の前のゲレンデの一角に柵に囲まれた石碑があるので近寄って見ると
斉藤茂吉の歌碑であった。
斉藤茂吉は蔵王山麓の山形県上山市に生まれ明治、大正、昭和と活躍した詩人で
この蔵王には沢山の記念碑が建立されている。
でも何故こんなゲレンデに建っているのであろうか。
ゲレンデに沿った坂道は傾斜がきつく苦労しながら登り、時には後を振り返り
そして
路傍の花を愛でながら、
頭上を中央高原駅を出発した
ゴンドラが通過して行った。
駅はもう近い。
出発から約1時間かけて、山頂の中央高原駅に到達すると
駅前には蔵王大権現の
質素な社が建っている。
充分とはいえないお賽銭を差し上げてから、早速形相凄い
大権現さまをパチリ。
後で駅舎のトイレの鏡で自分の顔を見たら、赤く日に焼けて凄い形相。
権現さまのことばかり言ってはいられない心境。
さてトイレもすっきりで、いよいよ1周約3時間コースの中央高原散策に出発。
時は10時55分。
道標に従って歩いて行くと、案内板のところで道は二つに分かれる。
右はドッコ沼へ、そして左は不動滝へ。
左の道を選んで歩くと、左側に「
不動滝散策道入口 1km」の標識(写真左)が立っている。
林の中の石ころ道をただひたすら下って行くと、「
ブナ平」の標識(写真左中)があり一面ブナの木だらけ。
さらに心地よい森林浴をしながら
足元の悪い道を進んで行くと、
約30分後にようやく
不動の滝に到着。
滝の規模も小さく平凡で、往復1時間かかると思うと正直なところガッカリであった。
戻り道、休み々しながら滝に向かっている老夫婦に出会ったが、滝に感動してくれればと願った。
元の分岐点に戻り、右のドッコ沼に沿って道を歩いた。
沼はそれなりに大きく、そして静かに神秘的な雰囲気をかもし出していた。
昔覚山法師が修行のためこの沼にさしかかったところ、にわかに竜が現われた。
法師は呪経を唱え、持っていた金綱杵の独鈷
(ドッコ)を水面に投げ入れると、
竜は静かに沼に沈み再び姿を現さなかったという。
それ以来、この沼をドッコ沼と呼び、竜を水神さまとして祀っている。
沼を半周したところに
水神様の石碑(写真右)があるが、これは安政3年(1857)
蔵王火山活動の鎮静と雨乞いを併せて祈願して村人たちが建立したもので、
それ以来、寛政6年
(1794)から繰り返していた噴煙噴火はなくなったという。
水神様の所から舗装道を離れて左の三五郎子屋へ向かい、その裏側にある細沼を訪ねるのであるが
案内標識もなく、また周辺には人の気配もなく全く途方に暮れてしまった。
運よく
細沼に辿りついたが、水もよどみいかにも沼らしい沼であった。
細沼から右に数十m行ったところに、「五郎岳・うつぼ沼」と書かれた立杭(写真左)がある。
ここから単に雑草を刈っただけの山道を登り五郎岳に向う。
道中道標に従い、舗装された
車道を横断し、三叉路で標識に従い左折して
五郎岳の頂上を目指した。
カンカン照りの中既に汗も干上がり、ただ苦しみのみの山道であった。
登り始めて約30分、ついに標高1,413mの五郎岳頂上に到着した。
畳数枚程度の広さの頂上にあるのは、
「・・・・山形市」と字がかすれて読めない立杭だけであった。
お山の大将の気分で
周囲の山々を見渡し、久し振りに優越感にひたり、
そして早々に今来た道を下った。
さきほどの三叉路から左折して、うつぼ沼へ向い、
道々路傍に咲く
ハクサンシャクナゲ(写真中)、ハクサンチドリなどの高山植物を観賞しながら先を急いだ。
たどりついたうつぼ沼は、なんとたんぼの中の水溜りのようなもので直径もせいぜい1m程度。
これは観光地図に載せるような沼であろうか、と疑問に思ったが、
もしかしてこのカンカン照りで干上がっているのかもしれない。
次は林の中の道を通って目玉沼を訪ねたが、高いところの木の間からかいま見るだけであった。
実はその先に沼へのアクセス道があったが、
蜘蛛の巣だらけの道だったのでご遠慮申し上げた。
次の片貝沼は大きくて、とても素敵な景観であった。
さっそく見晴らし台から撮ったが、残念ながら写真のように水の色が周囲の緑と同色となり
そのきれいな沼の姿を確認できていない。
シーズンにもよると思うが、この片貝沼は一見の価値ありと思う。
片貝沼を通り抜けると一旦舗装された車道に出るが、
すぐ右側の林に「
紅葉峠」の白杭(写真左)が立っているので、
その道に入り林の中を、ゲレンデを横切り、また林の中の道を延々と歩いて行くと、
高松宮妃歌碑・紅葉峠広場」の黒色杭(写真左中)が立っているので、→に従い左折する。
そこはそれなりの広場になっていて、
歌碑(写真右中)が建っている。
そして広場の片隅にはポツンと
野仏像(写真右)が立っていた。
紅葉峠の広場前の車道を横断して、細い舗装道路を進んでいくと
左側に「
蔵王大黒天・鳥兜山展望台」杭が立っているので、そこから山道を登っていく。
ついに最後の訪ね先、鳥兜山山頂(写真中)に到着。
鳥兜山山頂 標高1387m」立杭があり、その脇には「開運」と刻まれた蔵王大黒天(写真左)が建っている。
ここから
下界を眺めると、また格別な気分になってしまい、これまので苦労も消えてしまうようでもあった。
鳥兜山頂を後に、ゲレンデを縦断して一目散にドッコ池を目指して歩いた。
これで、蔵王中央高原の散策を終えることになるが、
中央高原駅を10時55分に出発し、缶ジュース一本飲んだだけで途中休憩なしで、
一周して戻ったのが14時15分。
正味3時間20分かかったことになる。
アップダウンが結構激しく、この日のような暑い中を歩くには
観光案内のように、3時間で歩くことは普通の人にとって厳しいのではないだろうか。
それはともかく無事一周できたことを、蔵王大権現に感謝しなければならない。
さてこれから西陽を正面に受けて、朝登ってきたゲレンデを今度は下ることにしよう。
    
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